2012年1月13日


C★NOVELS
正攻法に立ち返った米軍は、新鋭戦艦、新鋭空母多数を結集し中部太平洋侵攻作戦を発動。日本軍は、トラックを死守すべく、一航艦、陸軍航空隊の総力を挙げ、米太平洋艦隊を迎え撃つが――!?
カバー:高荷義之
刊行日:2008/10/25
新書判/248ページ/定価945円(本体900円)
ISBN4-12-501052-8 C0293
第二次大戦中に活躍した軍用機に、襲撃機というカテゴリーがある。戦車、火砲、歩兵、トーチカ等の地上目標に肉迫し、爆弾や大口径の機関砲で撃破する機体だ。
ドイツ軍戦車部隊の天敵として恐れられたソ連軍のイリューシンIl2"シュトルモヴィク"が有名だが、ドイツにもユンカースJu87G、ヘンシェルHs219といった機体があり、東部戦線で奮戦した。
我が日本陸軍では、九九式襲撃機という機体があり、主に中国戦線で活躍した。襲撃機の名称を冠されてはいないが、フィリピン、マレー、ビルマ等で活躍した九九式双発軽爆撃機も、このカテゴリーに含めてよいだろう。
一〇月刊行の『鋼鉄の海嘯 南洋争覇戦2』では、本シリーズ・オリジナルの新型襲撃機を登場させた。『樺太沖海戦2』で初登場した九九双軽一型乙よりもやや小振りな機体に、一五〇〇馬力の高出力エンジン二基を装備して機動力を高め、火力は二〇ミリ機関砲四門と、九九双軽より倍増している。
頭を悩ませたのは、この機体のネーミングだった。
昭和一五年以降に制式化された陸軍の双発機は、末尾に「龍」が付くことが慣例化している。
一〇〇式重爆撃機「呑龍」、二式複座戦闘機「屠龍」などだ。
強力な新鋭襲撃機に相応しい強そうな名前を、ということで、末尾に「龍」が付く語をあれこれと調べた。
最初に「雷龍」「剣龍」という名前が浮かんだが、「雷龍」は草食恐龍アパトザウルスの和名、「剣龍」は同じく草食恐竜ステゴザウルスの和名だから、あまり強そうなイメージにならない。
かといって、最強の肉食恐龍ティラノザウルスの和名「暴君龍」では、軍用機の名前に相応しいとは言えない。
さんざん頭を捻った結果、襲撃機の大口径機関砲を天空から襲いかかる牙に見立て、「牙龍」の名が決定した。
どこか悪役じみた名前ではあるが、「強そうな名前」という条件には合致している。
「牙龍」の詳細な性能や戦いぶりについては、『南洋争覇戦2』を御覧いただきたい。
〔横山信義/2008年10月〕