2012年1月13日

書籍情報

書籍詳細

台湾沖決戦

C★NOVELS

鋼鉄の海嘯

台湾沖決戦

横山信義 著

闘将ハルゼー率いる合衆国海軍史上最大最強の艦隊が台湾沖に出現した。満を持して迎え撃つ「大和」「信濃」、そして大東亜決戦機「黄龍」。太平洋の覇権を懸けた日米の激闘、ついに決着!!

カバー:高荷義之
刊行日:2009/4/25
新書判/248ページ/定価945円(本体900円)
ISBN4-12-501071-4 C0293

こうてつのかいしょう
たいわんおきけっせん



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コメント

 太平洋戦争における台湾は、沖縄やフィリピンのように地上戦闘の舞台にはならなかったものの、戦争の序盤と終盤で、重要な役割を果たしている。
 開戦直後のフィリピン攻略作戦では、高雄、台南より発進した海軍航空隊の戦爆連合がマニラ近郊の米軍航空基地を攻撃し、ルソン島上空の制空権を確保した。
 大戦終盤の昭和一九年一〇月一二日から一三日にかけては、台湾に展開した陸海軍航空隊と米機動部隊の間で、台湾沖航空戦が戦われた。「空母一一隻、戦艦二隻、巡洋艦三隻撃沈」という幻の大戦果が発表されたことで知られる戦いだ。
 実際には、戦果は巡洋艦二隻撃破、敵航空機八九機の撃墜に過ぎず、日本側は航空機三五〇機を失う大損害を受けた。
 後のレイテ沖海戦では、このときの航空機の消耗がたたり、基地航空隊はレイテ湾突入を目指す「大和」以下の水上砲戦部隊に、充分な協力ができなかった。レイテ沖海戦の大敗と連合艦隊の壊滅を招いた一因と言ってよいだろう。
 昭和二〇年四月から始まった沖縄戦にも、台湾は関わっている。
 大本営は、沖縄の防衛に当たっていた第三二軍から、最精鋭の第九師団を抜いて台湾に配置するという失策を行ったのだ。
 このため第三二軍は、当初計画していた水際での防衛ができなくなり、内陸にこもっての持久戦を採らざるを得なくなった。台湾に移動した第九師団は、その後の戦局に何ら寄与することができないまま、八月一五日の終戦を迎えている。
 緒戦における勝利と終盤の敗北の両方に大きな関わりを持つ、因縁の地と言ってよいだろう。
 筆者は「鋼鉄の海嘯」本編を締めくくるにあたり、この台湾を、日米最終決戦の戦場に選んだ。
 基地航空隊と空母機動部隊、水上砲戦部隊の総力を結集し、米太平洋艦隊の主力を迎え撃つのだ。
 何故台湾なのか、フィリピンや沖縄ではないのか、については、本文中に記している。
 因縁の地における最終決戦を、お楽しみいただきたい。

〔横山信義/2009年4月〕

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