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第三次世界大戦2

C★NOVELS

第三次世界大戦2
連合艦隊出撃す

大石英司 著

小さな銃撃戦から米中関係は一気に緊迫化し、多大な犠牲者が出た。一方、南沙におけるやり取りでも日中に緊張が走る。米国から要請を受けた司馬光三佐は、事態の収束に動き出すが......?

カバー:安田忠幸
刊行日:2016/6/22
新書判/224ページ/定価:990(10%税込)
ISBN978-4-12-501368-8 C0293


だいさんじせかいたいせん2
れんごうかんたいしゅつげきす


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コメント

 2016年上半期の外交トピックスとして、アメリカの大統領選挙に於けるドナルド・トランプの共和党候補決定と、オバマの広島訪問を上げることができるでしょう。
 前者は、在日米軍の引き揚げや日本の核武装を容認した発言で、日本にも大きく関わる問題となりました。トランプという人は、アメリカ政治をカリカチュアした人物で、その発言は突飛ではあれど、そこにはアメリカ人の本音が潜んでいたりします。在日米軍の撤退論や日本の核武装はその典型です。
 そしてオバマの広島訪問。このすったもんだの末に決まった慰霊の旅は、何の実績もないままにノーベル平和賞を貰いながら、この7年間、核軍縮に関して、何らの前進も無かったオバマ政権のアリバイ証明のようなものです。しかしその巡礼自体は、十二分に詩的で、日本人の心にを鷲づかみにし、我々に深い感銘を与えたことも事実です。
 日本の内政に関わる所で言えば、オーストラリアへの潜水艦の売り込みが失敗しました。個人的には、そもそも売る気の無かった日本のメーカーの筋書き通りという印象は拭えませんが、昨今、対中関係に厳しい態度を取っていたオーストラリア政権が、中国とどっぷり深い関係にある首相に交替した点も否めないでしょう。オーストラリアの対中政策は、これから180度転換する可能性があります。
 これら三つの問題から考察できることは、外交は指導者個人のあり方で、がらりと変化するということです。その点、誰が総理になっても代わらない、と揶揄される日本外交は、マシなのかもしれません。

〔大石英司/2016年6月〕

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