2008年8月15日

C★NOVELS大賞

第3回 C★NOVELS大賞 最終選考レポート

第3回
最終選考レポート

最終選考メンバー
生神 書籍編集部長。中公のキアヌ・リーブス 40代♂
編長 ノベルス編集長 40代♂
軍曹 ファンタジア創刊の祖 40代♀
女史 翻訳小説も担当の文学派 30代♀
殿下 ばりばりのガンダム世代 30代♂
番長 なんでも読む乱読派 30代♀
姉貴 頼れる論理派 30代♀
広報 おもちゃ大好き 30代♀
少年 少女漫画も読みます 30代♂
お嬢 恋愛小説も読みます 20代♀
特攻 キャラ命。BLも読みます 20代♀

編長第3回となりましたが、前回に引き続き、たくさんのご応募ありがとうございました。今年の応募総数は227本でした。
お嬢最初に選考手順をご説明します。応募総数227本のうち、一次選考を通過した作品が65本、さらに二次選考を通過したのは8本でした。一次、二次の審査では、小説としての完成度の高さや魅力ある作品を絞り込み、最終選考は編集部全員による会議で決定しました。
お嬢では作品ごとに選評をお願いします。まず、大森葉音氏『歌え、踊れ、幸いな魂よ』から。婚約者に裏切られて命を投げ出そうとしていた青年と、彼にとりついた精霊が、戦争を通じて復讐や観念的な死のむなしさに気づく、というあらすじでした。
生神「父」や「母」と呼ばれる数億年の生命をもつ精霊が対立する観念的な世界観も、わかりやすくすんなりと頭に入ってきた。
姉貴「父」「母」の設定も破綻なく面白かったですね。個々の国の民俗や風習、ことわざまでつくりあげているのも上手いですね。地下に太陽光に満ちた森林があるなんてジュール・ヴェルヌみたい。個人的には一番「買い」ました。
女史動きのあるシーンを描写する力量があるし、物語を読ませるという点では最終候補作の中で上位に位置する出来だと思います。
お嬢国や都の名づけ方も工夫されていて、印象深くしようとする意欲を感じました。ただ少し観念的すぎて、本筋の物語がわかりにくいですね。
特攻残念ながら私も、言葉が上滑りしているような気がします。
殿下冒頭からの戦争のイメージが、一種の風刺になっているところで評価が分かれそう。固有名詞に既存のものと創作したものが混ざっているのもよくないね。個人的には、あまりこういう手法は好きではないので。
姉貴読者に実在の国を想起させすぎて、エンターテインメントに徹しきれていないのでは? せっかくここまで世界をつくりあげているのなら、架空のものとして楽しませてほしかった。ファンタジー小説としての広がりが妨げられてしまったようで残念です。
編長生命進化史にまでおよぶ壮大な構想と、21世紀国際社会を思わせる設定で、極めて寓話的。ここが小説としての強みでもあり、重荷ともなってしまったかな。
広報あと、キャラについて言うと、この主人公、結局行動原理が個人レベル。死にたい、消えたい、とあれだけ言っていたのに、一気にラストでひっくりかえるのは説得力がない。内面の変化をうまく描写してほしかった。
番長一人称なのに神の視点が混ざっていたり、物語の外側・内側の差が曖昧だったり、色々気になりました。引用・暗喩を効かせるにはハードカバーのほうが合っているのでは? ファンタジー小説をシリーズで量産する型の人ではないのかも。
編長残念だけどノベルスのエンターテインメントとは少々傾向が違うかもしれません。次回作に期待しましょう。
お嬢では次へ。桜庭日向氏『ハゥルライズの呪い』について。伯爵家に仕えていた男が屋敷を離れ、街で代筆屋を開くが、騙されて呪いをかけられてしまう。友人の薬屋や魔術師の力を借りて、その呪いを解除するというわかりやすい筋立てでしたね。
広報大きな敵のいない話だけどストーリーの軸はできているし、テンポ良く、ほのぼのとチャーミングです。
軍曹まあよくできているとは思うのだけれど。このキャラはどうなんだろうか?
生神感情移入できる登場人物がいないね。
番長皆、幼い感じで、読むのに苦労しました。
姉貴キャラたちの会話はかわいかったですよ。キャラの関係性もツボを心得ているし。
編長説明調にならずに、描写で人間関係を浮き上がらせる文章力は評価できるんだけど。
広報会話には思わず笑ってしまうような言い回しがあったり。かと思えば、会話以外の肝心な部分で描写がはぶかれていたり......。
お嬢よく考えたと思われるぶん、文章から物語の山場や感情の起伏を感じられないのは残念。最後までさらりと読ませることより、心に残る印象的な場面を一つでも多く描いてほしかった。
姉貴物語のダイナミックさ、物語を引っ張る吸引力に欠けるのは大きな問題ですね。たとえば、主人公の内面をもっと見せて、読者を主人公に共感させるだけでも、ずいぶん吸引力が増すと思う。
少年設定や世界観の整合性に固執しすぎて、物語に躍動感が感じられなかったのかな。何か一つ、突き抜けたものがほしいですね。
女史全体を通してご都合主義なのも気になります。代筆屋という設定ももう少し効果的に生かせないものか?
広報主人公にかけられた呪いが実は@@@@で......という展開や、薬屋の真の意図など、平坦になりがちなストーリーを盛り上げようという工夫は見られるけど、ちょっと「ありがち」かな。呪い、魔術師、占い、宝とその番人といった小道具にも既視感がありすぎて、びっくりできなかった。
編長後半になって隠されていた様々な設定が明かされるけど、伏線がないので後出しの印象になってしまって大きな損をしてる。
姉貴それから、架空の光景の描写は、もっと筆力を磨いてほしい。ファンタジーを魅力的に見せるには、実在しないものをいかに説得力をもって描けるかは大きなポイントです。
お嬢次は、吉野秋人氏『砂塵のはて』です。孤児だった主人公が大国で育てられ、戦闘力を調節できる「調律」の技を身につけて騎士となる。そして巨大な蟻のようなかたちをした生き物と交信できる特殊能力をもった隊商頭の少女と出会い、恩義ある母国への忠誠心と自立しようとする砂漠の民の狭間で葛藤し、成長する冒険譚です。
編長砂漠の隊商、巨大な蟻、鱗の民、砂を吐く聖なる石......異世界の雰囲気が良く描けている。設定、文章力ともに買う。キャラの配置も悪くないね。
少年過去に主人公が殺した少女への気持ちの移り変わりも、ベタだけど良いですね。
女史巨大な蟻という設定を面白がれるかどうかで評価が分かれるのかな? 私はついていけなかったくちです。
広報私はかなり好き。知性のある巨大な蟻と共存する民など、豊かなイメージを喚起する書きぶりは素晴らしいと思います。
特攻ビジュアルイメージの構築は見事ですね。読者の脳裏に絵を見せることができたのは立派です。
殿下「ナウシカ」「スターウォーズ」「ゲド戦記」を彷彿させる設定はオリジナルか追従か、意見が分かれるところだね。
番長宮崎アニメのキャラを連想させる主人公の名前の付け方も、もう少し工夫してほしいなあ。
広報しかしこれ、最初から「調律」の力を持つ少年の話として始めたほうが良かったのでは? 少女の描写から始まることで、物語がわかりにくくなっているように感じました。後半での旅の部分から最後の戦闘にかけては、ストーリー展開が猛ダッシュですよね。
編長終盤にかけては急ぎすぎで、主人公の少年の成長に説得力がない。彼の成長の節目を、外面は一兵卒から指揮官へ、内面は闘う者から世界を変える者へ、ときちんと描いてほしかった。とてももったいない。
姉貴最後こそ読ませどころにできたのに。あまりに駆け足なのと戦術が魔力に頼りすぎたのが残念です。枚数の規定もあるけど、そのあたりをじっくり読みたかった。
お嬢主人公が特殊な才能をもっていた理由や出自の謎、新しい国の構想など、描ききれないで終わった部分が多すぎますね。
生神沙海、巨大な蟻、同盟、戦争――設定・背景にそれらのピースがぴたりと嵌らないまま終わって、居心地の悪さが残ってしまった。
軍曹出だしはかなり期待できたのに、ラストは中途半端。シリーズものとして考えているのだろうか? しかし、この一作としての完成度に欠ける。
特攻小説としてはプロローグにしか読めないというのは引っかかりますね。賞に推すことはできなかったけど、続きが読みたい作品でした。次回作に期待します。
お嬢それでは次へ。田辺久巳氏『落月夢』はどうでしたか? 室町時代、跡目を継ぐのは姫、と決められた架空の小国が舞台。領主に後継をもたらすためだけに存在し、娘を授かれば殺される「胤」と呼ばれる男に恋心を抱くようになった姫の悲恋の物語です。
姉貴小説として面白く読みました。ノベルスに向くかは疑問ですが、個人的好みで言うなら好き。最後は泣きました。
広報私も候補作の中で唯一、泣きました。最も心を動かされた作品です!
特攻小説としての完成度は、最終選考に残った中では図抜けていると思います。
女史手法や設定に目新しさはないけれど、安定した筆致とユーモアには好感が持てます。良くも悪くもテレビの大河ドラマを見るように読める出来。後半急に時間がワープしてしまうために構成としてアンバランスが生じているのが難点。
生神「時(とき)」に翻弄された男女の恋愛小説なんじゃないかな。読ませる力はあるけど、男女の恋を縦軸とするなら、横軸にあたるものがほしかったね。
番長悪くはないとは思いますが、好きになれない。たぶん、私個人の嗜好性から、差別されていた人間が自分の技術や頭脳でなんとかしていく......という側面が弱かった、つまりちょっと飾りで出してみました~に見えるのが、面白くなかったのだと思います。そこがこの作品の肝でないのはよくわかっています。が......。主人公と侍女の会話や、侍女のモノローグ部分はうまくできていたと思いますよ。
少年文章もストーリーもうまい。けれど、何故か感動しない。二次選考でも女性全員が評価していた作品で、男にはわからないのかも。
殿下男が生殖のためだけに存在する設定は、男性には今ひとつ感情移入がしにくいですね。
軍曹面白いし、文章も立派。節がえの一行など、たいへんきいている。しかしこれ、どうカテゴライズしたらいいんだろう?
女史ファンタジーというジャンルで書かれるべき作品なのかどうか疑問でした。
姉貴歴史小説としても、歴史小説ファンからは時代考証の点でつっこみが来るでしょう。応仁の乱の時代に天守閣はない、とかね。
編長室町末期の設定には、最後まで違和感を拭えなかったな。
広報筆力はあると思うものの、いかんせん「陰」に傾いた作風なので、どういう位置づけをすればいいのかが難しい。あえて賞には推しませんが、感動した! ということは伝えたいですね。
お嬢では次へ。遠沢志希氏『闇夜のカーバンクル』。紅い瞳を持って生まれた故に、忌まわしい存在として扱われてきた少女が主人公。夢の中に現れる300年前の王女が自分の前世だと気づき、自分にも特殊な力が宿っていると知って、過去の自分を殺した男の生まれ変わりと対峙し、因縁と呪いの封印を解いていきます。
殿下今回一番安心して読めた作品でした。でも、それゆえに予測可能な域を脱しなかったのは残念。
広報この主人公とお相手の「恋愛スイッチ」はどこで入ったんでしょう? 全然わからない。自分の容姿にコンプレックスがあり、誰かに好かれるなんて滅相もないと思い込むほどの扱いを受けてきた少女と、人を愛することを知らない青年が、戸惑いながらも惹かれていくはずの「過程」を、もっと丁寧に描いても良かったのでは?
お嬢忌み嫌われてきた主人公が、旅を始めた途端に周りから「かわいい」と言われたり、愛されたりするのは不自然でしたね。
姉貴登場人物が物語のために動かされている感じがしちゃってます。決してキャラ設定が悪い訳ではないので、書きようでもっと効果的になると思うんだけど。個々のキャラの心情を読者が納得できるように、描き方、見せ方を考えてほしかったです。
広報主人公に魔法を使わせようと近づく優男や、彼を追いかけて一行に加わるお姉様の正体も、もっと効果的に明かせば「遠山の金さん」ふうの爽快さが加わったと思うのですが。
番長言葉の使い方が粗いのも気になります。王女と女王を混在させていたり。
軍曹立場や身分間の言葉遣いも区別できていないしね。それに、紫の瞳の血統の頂点が『赤』という設定はどうかと思うが。
女史現実と夢(過去)との関係も、ストレートすぎて物足りないですね。300年の時を挟んで描かれるのに、国や社会の変化が描かれず、時間の流れも生かせていない。設定にもっとひねりと動きがほしい。
編長魂の転生にリアリティが希薄なのも気になる。封印に到る理屈に説得力がないため、それに対する復讐も小事に見える。主人公が魔法を得ていく話であるのなら、その魔法が何をなすのか、をきちんと描かないと。
特攻二兎を追って失敗しているように思います。恋愛話とファンタジー的なストーリーラインの両方を描こうとしている意欲は買うけれど、どちらも中途半端になってしまった。今回の場合は、ストーリーを組む際には両方をまんべんなくとるのではなく、どちらか一方を主軸に、その周りに肉付けしていく話の構造にしたほうが、読者にとってもわかりやすくテーマも伝わる話になったと思います。
お嬢それでは、次に。封月九楽氏『パラノイア・メタノイア』。銀河規模のエージェントに雇われている女子高生が、多重人格の少女の護衛の任務について別の惑星に向かう。そこで危険な宗教団体に狙われ、宙港テロの危機から一緒に脱出した謎の男は敵か味方かわからず、孤軍奮闘する――というスピード感のある作品でした。
広報女子高生、ESP、スナイパー、銀河連合などなど大盤振る舞いで、エンターテインメントへの強い志向は買います。
姉貴ただ、そのサービス性が読者に透けて見えてしまうかも知れない点が不安で、推しきれないですよね。たとえば、冒頭と巻末を学生生活シーンで挟む趣向、ちょっとサービスしすぎかな?
軍曹視覚的な文章で少女向けだよね。しかし話が幼い。ノベルズの読者にとって、『少女』が主役である必要はないでしょう。話のスケールに対して主役が若すぎると、リアリティがなくなるよ。
お嬢私が15歳未満だったら、すっごく面白く読んだと思います。3人の異なるタイプの男の子たちがヒロインを助けるという少女漫画の典型のような設定だけど、どのキャラも魅力的だったし。くせになりそうなツボは抑えている。
編長道具立てもうまいし、少女エージェントのSFミリタリー調コスプレの場面も楽しかった。でもアンドロイドとESPの関係など、一番の根っこのところの設定には疑問が残る。
番長SFと捉えると古くさいし、その要素をとっぱらうとただの暗い過去のある元気な女の子のお話、の域を出ていない。
広報この世界にはまだまだ裏設定があるんだろうな、という「奥行き」は感じるし、アクションを描こうという意気とともに器用さも感じられるだけに、惜しいですね。
女史しかし、いまさら多重人格という設定はいかがなもの? 人格の差異を言葉遣いのみで描き分けるというのは無理があるし、ご都合主義的に視点が変動するのも問題。
生神物語の重要な鍵である「赤の女王」の謎を、もっと早い段階で提示するなど、ストーリーの軸を作ってほしかった。
殿下今の時点では、設定というか背景は面白いけど、小説よりはマンガやアニメ向きという感じを受けるね。
特攻イージー・リードができる話で、それなりに上手くまとまっているけど、突き抜けるものがないのは難点。キャラでも世界設定でも、ストーリーでもなんでもいいので、何か一つ突き抜けるものがあれば、がらりと印象が変わったと思います。
お嬢では、次です。海原育人氏『ドラゴンキラーあります』。どこか壊れた兵隊上がりの便利屋と、銃弾さえ通らない竜を狩る異能のドラゴンキラーが、懸賞金をかけられた王女を間に、組織間ドラゴンキラー同士の抗争に巻き込まれていく物語。
編長脇役たちが、世界をしっかり固めていて、安心して浸れた。
広報これ、面白かったです。ラストまで一定して持続していた「はじけた感じ」に好感を持ちました。
番長今回の応募作の中で、唯一担当しても良いと思えた作品です! 各巻読み切りでシリーズ化できそうだし、キャラのかけあいが面白かった。
少年会話や一人称文体など、ハードボイルド・タッチが効いていますね。女性読者の多いファンタジアだけど、男性読者向けにこういうものを出してみたいと思います。
特攻男の子向けの作品ですね。好きな人はいると思うけれど、私には判定不能。
お嬢私がハードボイルドを読み慣れていないせいか、主役の目線だけで一方的に物語が進むので、重要な展開にからむ場合での脇役の描き方が雑に感じられました。
女史文章はまずまずだけど、全体に山場に欠けるような・・・。
殿下キャラの造形と配置は、少しありきたりかな。やや使い古された感じもします。でも全体的にまとまっていて、うまいと思いましたよ。
生神ドラゴンキラーの存在・内面にもっと切り込めればさらに良くなりそうだね。主役のドラゴンキラーの、ほんとうは優しいんだけど不器用な感じ、人間との距離に戸惑う感じがもっと出たら、より深みが増しそう。
少年それから、敵にもドラゴンキラーがいて、圧倒的不利な状況を、@@@@して解決するという展開はちょっと強引じゃないですか?
番長竜やドラゴンキラーの設定に甘いところや、物語としてはスケールが小さいところなど、難点はありますね。でも、書き直せば、国と国との関係とか、もっと出せるはず! 主人公二人の関係を大きな物語の軸として、一巻読み切りの形で事件が起きるなど、シリーズ化する道具は揃っていますよ。
軍曹残念ながら応募作の段階では粗い印象は拭えないし、これまでの大賞受賞作とくらべても圧倒的な突破力には欠けている。でも、ここを直せばもっと面白くなるというポイントも絞り込まれているし、シリーズ化や今後の展開にも期待できそうです。可能性を買って特別賞候補に挙げましょう。
お嬢では最後の作品です。深水春多氏の『水空使』。理化学の国に留学していた精霊の力を司る小国の第二王子。兄の即位式を目前に異変が起こり、〈水空呪〉と言われる反逆者の烙印や、王家に伝わる予言など秘密が次々と明らかになっていきます。
編長ファンタジーにはよくある設定だけど、前半は「理化学の国」と「精霊の国」という異文化との出会いの驚きを主人公と共有できて楽しめた。
お嬢力と知識を持つ国とそうでない国のギャップがよく出てますね。それぞれの国の特徴がよく書き分けられている。
女史「理化学」「加護」といったストーリーの核を成す要素を、もう少し説得力のあるものにしたらもっとよかったけど。
少年テンポも良く、王家に秘められた複雑な事情もわかりやすかったです。
生神だけど冒頭では、なかなか作品世界に入っていけなかった。わかりやすく、読みやすく、常に読者を意識してほしい。
広報冒頭の謎めいたシーンが、丹念に読み進んでいくことで理解できるというのは、仕掛けとしてはアリだけれど、書き方がやや不親切なので途中で投げ出されかねないと思います。
編長それから、後半に到っても主人公が読者と同じレベルでびっくりしているのは、物足りないな。
姉貴主人公はちょっと情けなさすぎですね。狂言回しとしてはよいけれど、最後に○○○○○するなら、作中でもっと成長させてほしい。
広報私は途中から「この主人公は《ヒロイン》の役割を果たしているんだ」と思って読んでいたので、ラストにはびっくり! 今のままでは主人公が××××のはありえない。
お嬢他にも、黒幕である登場人物の動機や性格がぼんやりしているのも気になりますね。ちょっとわかりにくいので、もっと書き込むか、いっそ単純化しては?
殿下人物が同一なのか違うのかとわからなかったり、性別の書き分けなどがバラバラなのは問題です。細かいところですが、気をつけて。
軍曹文章は良いけれど、固有名詞の使い方にも注意してほしい。既存の世界観が入り混じっているのに、作者は疑問を持っていないようなので。
特攻一定の水準は全てクリアしているところは評価できますし、サブ・キャラやエピソード、設定などで、きらりと光るところがありました。特に主人公と護衛のオヤジのやり取りは思わずほのぼのとしたくなる感じ。この二人を世に出したいと思わせる魅力を備えてます。
姉貴よくできたファンタジーですね。特別ココがうまい! というのではないけれど、科学の国の設定や、物語の展開、キャラの配置など全ての面で大きな穴がない。総合的なバランスの良さを評価して特別賞に推したいと思います。
お嬢さて、今年は大賞に強く推したいという作品が無かったですね。
殿下今年は他を圧倒するような作品には出会えず。次に期待ですね。
お嬢特別賞には『ドラゴンキラーあります』『水空使』の2作が挙がっていますが......。
―― 編集部一同の協議の結果、2作品とも特別賞授賞が決定
編長『ドラゴンキラーあります』『水空使』は、それぞれ可能性の大きな作品です。文章力、キャラの立て方、世界観、設定など、光るものがあり、楽しんで読めるエンターテインメントです。さらに磨きをかけて読者の皆様にお届けしたいと思います。
お嬢最後に、第3回の大賞選考を振り返って、編集部からいくつか気になったことを。
姉貴まず、大前提の規定枚数を守ってほしい。たった一枚や二枚でも、規定に過不足があれば、作品は選考の対象からはずれます。応募規定はしっかりと読んで守って下さい。
少年基本中の基本ですが、単純な誤字、脱字、変換ミスも気をつけて。投稿する前に、自分で落ち着いて読み直すくらいの余裕をもって下さい。読み返せば直せるような簡単な間違いが残っていると、読んでいるとき、話の腰を折ってしまい大きな損をします。
広報何回読んでも「あらすじ」が理解できなくて、もういいや、と本文を読み始めたこともあります。梗概のわかりやすさも応募の大事なポイントです。
殿下応募作一作だけで完結しない作品もやめよう。シリーズの第一巻だけを読ませて全体の面白さを伝えようとするのは、相当な力量がなければ難しい。
軍曹以前の応募作を書き直して再応募した場合は評価側のハードルも相当高くなると思って、初回よりもさらに念をいれてください。
編長第3回まで重ねてきて、応募作全体のレベルが上がってきていると感じます。それだけ競争が激しくなってもいる訳ですから、どこまで自分の想いを伝えられるか、どれだけオリジナルなものを描けるか、に心を砕いてほしいと思います。
それでは最後に――、第4回C★NOVELS大賞へのご応募お待ちしています!

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